AISを活用した船舶動静把握

摘要

船舶は港湾の重要なユーザーの一つであり、港湾をより効率的かつ安全に利用するためには、船舶の港湾内での動静を捉えることが必要です。このため当研究室では独自にAIS信号受信機を設置するなどしてAISデータを蓄積•分析しています。AISとは船舶自動識別装置の略称で、IMO(国際海事機関)の条約により、一定の要件を満たす船舶はAIS信号の発信器の設置ならびに信号発信が義務付けられました。この信号には、船舶の位置の他、針路や船速といつた情報が含まれ船舶間の衝突防止に活用されていますが、船舶の詳細な動静が把握できるため、港湾の整備•利用へも有効に活用されつつあります。国総研では、我が国の主要な湾域等9箇所にあるAIS信号受信器から取得されたデータを蓄積し分析に活用しています。