自律型海上輸送システムがもたらす次世代の海上輸送

摘要

近年、自動車の分野では実際の道路をより安全に走行する目的で、高度化された自動運転技術の話題を多く耳にします。現在普及する技術は、4段階で定義される自動化レベルの1段目レベルにとどまりますが、歩行者などの障害物を感知して停止する機能、または先行車の速度、軌道に自動追従する機能など周囲の事象を検知し、自動制御を行うことができます。船舶では、作業船と呼ばれる船の分野で、DPSシステムが普及しており、自動運転（航行）の技術は既に導入されています。ただしあらかじめ設定した速度•航路を正確に維持することはできますが、他船との相対的な位置関係を把握して、周囲の事象を検知するレベルには至っていません。