濱ロ梧陵国際賞の創設

摘要

我が国の津波防災の日、11月5日が、一昨年12月の国連総会において「世界津波の日」として制定された。この機会をとらえ、沿岸防災技術に係る国内外での啓発及び普及促進を図るべく、新たに国際賞を創設することとした。この賞の名前にもなつている濱ロ梧陵氏は、江戸時代末期に紀州藩の広村（現在の和歌山県有田郡広川町）が大きな津波に見舞われた際、自らの稲わらに火を放ち、村人を高台へと避難誘導した傑物である。さらに、被災後も私財をなげうって堤防を築く等、村の復旧•復興にも尽力された。濱ロ梧陵氏の名前を冠した「濱ロ梧陵国際賞」は、氏のように津波等の災害に対して事前防災•減災対策、被災後の復旧•復興等に取り組んでいる方を称え、世界に伝えることで、このような取り組みがますます拡がっていくことを期待するものである。