ヒアリの日本定着を防ぐには

摘要

南米原産で強い毒をもち攻撃性の強いヒアリ（学名Solenopsis invicta)をはじめて見た一般の方は、その小ささにまず驚く。テレビや出版物で見るヒアリは拡大された写真であるため、標本で実物が2.5〜6.0mm程度であることを知ると、こんな小さいものだとは思わなかったという反応が返ってくる。また、慣れない人が一目見ただけで簡単にわかるような特徴を持っている訳でもなぐ見た目はただのアリなのだ（写真1)。このアリは1930年代に北米に侵入し、しばらくはじわじわと北米大陸を侵食してきたのだが、21世紀になり太平洋を渡りはじめ、オーストラリアや中国、台湾に侵入を開始した。そして2017年、とうとう日本にもやってきた。