阪神高速道路における鋼管集成橋脚の開発と適用

摘要

阪神高速道路では，安全•安心で災害に強い都市高速道路を目指し，兵庫県南部地震での被災経験を踏まえた耐震設計および耐震補強に関する技術基準の整備や，免制震デバイスの研究開発および実構造物への適用を積極的に進めている。そのうち，新設構造物の地震性能の向上とライフサイクルコストの低減を両立することを目的として，2002年から新しい鋼管集成橋脚の開発を進めてきた。そして種々の解析や実験的研究などによる検証を経て，平成24年に供用した淀川左岸線海老江JCTにおいて，初めて鋼管集成橋脚を実現した。本稿では，この新しい形式の橋脚における技術概要およぴ実橋梁における構造設計について述べる。