センサネットワークを用いた出火位置検知に関する研究

摘要

センサネットワークは，通信機能を持つ複数の小型センサをネットワークで結び，センサが配置された広い範囲の状況を監視することができる近年注目されている技術である。センサが測定する物理量の種類に応じて，各種環境監視や災害監視，プラントや設備機器などの異常監視への応用が期待されている。各々のセンサは自律的にデータを取得し，得られたデータを無線で送受信することが可能である。無線という利点を生かしてセンサの増設，移設が簡単に行なえることや，移動する対象にセンサを取り付けることも可能となる。このセンサネットワークを火災監視に応用することができれば，監視対象エリアが大きく，区画変更や増築が頻繁に行なわれるような建築用途において，有線による火災感知設備と比較して，センサ部分の設置に要する工期及びコストの削減が期待できる。