< 論文賞の選定にあたって >

摘要

地球温暖化防止や資源の有効利用に資することは，現代の環境技術における必須の課題の一つである．剪定枝などの農林業で生じる副産物をゴミとして処分するのではなく，バイオマスとして有効利用を図っていくことは，このような観点からも重要なことである．平成14年12月に閣議決定された「バイオマス・ニッポン総合戦略」は，生物由来の再生資源であるバイオマスの総合的な利活用の推進を通じて，地球温暖化防止と循環型社会の形成，あるいは地域産業の育成や地域の活性化を図るためのものである．これを受け，関係都道府県において「マスタープラン」が策定されているが．農林業から生じるバイオマス利用を効果的に行うためには，地域特性を活かした実利用を支援する研究開発が不可欠である．