MFCAとLCAの統合の手順と実践－キヤノンを事例として

摘要

前号の「MFCAとLCAの統合と活用の意義」（実践マテリアルフローコスト会計23）では．2006年度の経済産業省委託事業「マテリアルフローコスト会計（以下，MFCA）開発・普及調査事業」のMFCA高度化研究WG1において行われた，MFCAとライフサイクルアセスメント（LCA）の統合化についての実践的な調査研究の中から，MFCAとLCAの統合に関する理論的な意義を整理した。今回は，その調査研究の中から，MFCAとLCAの統合に関する実際の手順と，評価の事例を紹介する。なお，上記のMFCAとLCAの統合化研究の中では，サンデン，キヤノン，田辺製薬の協力を得て，各社のMFCA計算事例のLCAを実施し，そのMFCAとLCAの統合計算結果の評価を試みたが，本稿では，改善前後のMFCA計算データを使用してLCAとの統合評価を試みた，キヤノンの事例に絞って，紹介を行ラ。