サウジの成長戦略指針「ビジョン2030」指向するのはどんな社会なのか

摘要

サウジアラビア政府は今年4月25日、サルマン国王が主導する閣議で、同国の2030年に向けた成長戦略指針「ビジョン2030」を承認した。指針は、ムハンマド副皇太子が議長を務める経済開発評議会により策定されたものだ。ムハンマド副皇太子は、初代アブドルアジズ国王の第25男で第7代国王、サルマン国王の息子である。31歳。サルマン国王の息子にはほかに、スルタン遺跡観光庁長官(59歳)、アブドルアジズエネルギー•産業•鉱物資源省副大臣(55歳)らがいるが、最年少のムハンマド副皇太子が、国防相に抜擢され、経済開発評議会の議長も兼任し国防から経済まで絶大な権限を持つことになった。