米国における環境STEM (E-STEM)教育の環境教育学的意義: 米国におけるE-STEM教育の取組動向の把握と ミネソタ州におけるE-STEM教育実践校の事例研究を通して

摘要

要約：本研究は,米国における近年の科学教育改革と環境教育関連施策，STEM教育の概要を踏まえたうえで， 当該国の公教育における環境STEM (E-STEM)教育の取組の動向を把握し，E-STEM教育実践校の事例研究を行 うことを通して，E-STEM教育の環境教育学的意義を考察するものである.具体的には，（a)全米環境教育ス タンダードの概要の把握，（b)E-STEM教育関連文献の二次文献研究（計量觀学的分析と文献レビュー)，(c) ミネソタ州におけるE-STEM教育実践校3校の事例研究を行った.結果，当該国におけるE-STEM教育は，（1) 統合領域ゃ教科横断型である，（2) 「持続可能性」に関する価值規範ゃ構成齢の内在化に貢献する，(3)地 域の課題発見と課題解決を促す，(4) STEM教育の特徵が環境教育の深化をもたらす，(5)教育改革のツール になりうる点で，環境教育学的意義があることが明らかになった.