蛍光X線分析装置による鉛フリーはんだ測定

摘要

2006年7月から欧州連合（EU）のRoHS指令の施行により、鉛、水銀、カドミウム、六価クロムなどの物質の使用が制限されたが、同様の規制の法令化がEUだけでなく、中国、韓国、オーストラリア、アルゼンチンなどでも進んでおり、RoHS指令は世界に拡大している。そして、これら規制物質のうちもっとも多く製品に利用されている『鉛』については、材料の評価及び管理が特に重要となる。鉛フリーはんだの中には、もともと原材料中に不純物として数百ppmレベルの微量の鉛が含まれている。さらに、部品の実装段階において溶融したはんだを部品の接合に使用すると、鉛フリー化されていない部品から鉛がはんだの中に溶出するという問題もあり、実際に管理しなければならない濃度範囲は非常に狭い。