防犯センサ

摘要

防犯センサ（検知器）には多種多様な製品があるが，主に使用されている製品を大きく分類す ると次の3種に分類される（第3.6.1図）。 ①点検知器……窓や出入り口やガラス面など，個々の建物部品からの侵入を検知する検知器。② 線検知器……空間を直線的に監視し，外部から内部への侵入を検知する検知器。③ 空間検知器……空間を立体的に監視し，検知エリアへの侵入を検知する検知器。本稿では,この3種について代表的な検知器の概要•構造，施工，保守·点検について解説する。防犯センサには，電源線の 2心と信号（警報）線2心の 計4心のケーブルが必要で， 主に0.65〜0.9 mmの警報用電 線ケーブル（AEVなど）が 使用される。電源は製品に よって異なるが，おおむね DC12 Vを使用する（マグネッ トスイッチなど電源不要の防 犯センサもある）。信号線を 接続する防犯センサの出力 接点は，原則として通常時「閉」で，侵入を検知すると「開」になる。これは，侵入者によって 配線が故意に切断されたときに，異常と検知するためである。そのため一つの回路に複数の防犯 センサを接続する場合は，必ず直列配線にしなければならない（第3.6.2図)。防犯センサには，2心で電源線と信号線を賄う重畳型（通信型）のセンサシステムを販売する メーカーもあるが，本稿では接点出力型のセンサについて解説する。