我が国における産業廃棄物の不法投棄等の現状と対策

摘要

環境省では，これまで累次に渡る廃棄物処理法の改正を行い，罰則の強化や排出事業者責任強化等の規制強化を図るとともに，「不法投棄撲滅アクションプラン」を策定し，総合的な不法投棄等の不適正処分（以rn下，「不法投棄等」という。）対策を推進しており，その結果，最近では，産業廃棄物の不法投棄件数及び投棄量はピーク時に比べ半分以下にまで減少してきている。rnしかし，依然として新たに数百件程度の不法投棄等の事案が発覚するとともに，これまでに投棄された廃棄物も大量に残存している。そこで，投棄された廃棄物に起因する生活環境保全上の支障又はそのおそれの除去等を代執行する都道府県等に対しては，特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法及び廃棄物処理法に基づく支援制度が設けられている。rnこれら産業廃棄物の不法投棄等の現状と環境省における対策の取組を報告する。