建設業の労働災害発生状況と建設機械災害の防止対策

摘要

建設業は典型的な屋外産業であり，日々作業場所の諸条件が変化するとともに，気象条件の影響も受けやすく，台風や降雨後等の土砂崩壊，夏季に多発する熱中症などの労働災害の発生も跡を絶たない状況である。東日本大震災が発生した平成23年以降，休業4日以上の死傷災害は3年連続で増加するという極めて憂慮すベき状況にあったが，平成26年は前年を下回りそうな状況となっている。一方，死亡者数は，平成23年及び25年と過去最少を記録したものの，増減を繰り返している状況にある。国の第12次労働災害防止計画を受けて策定した第7次建設業労働災害防止5カ年計画の目標を達成するためには，今後一層の労働災害防止活動への取り組みが重要となってくる。