5G高速通信システムによる建設機械遠隔操作技術建設機械遠隔操作技術の一般工事利用に向けた取り組み

摘要

これまで建設機械の遠隔操作は，様々なシチュエーションで技術開発や一部実用が行われてきたが，従来の実用レベル通信手段では，建設機械を搭乗操作と比べた時に，違和感なく操作できる通信速度で，映像等を送受信することができなかった。故に通信を専用回線で確保するなどの制約に縛られるため，災害復旧などの限られた条件の下でしか行われることがなかった。しかし，「超高速」「超低遅延」「多数同時接続」を特徴とする5G通信を用いることで，建設機械の遠隔操作が，より一般的なものとして現場投入される可能性が広がっている。建設機械の完全自動·自律化運転を実現するために欠かせないものとして，遠隔操作技術は一層進化，確立することが求められている。本稿ではこのたび実装した実証実験の概要と成果について報告する。