東海道新幹線における土木構造物の維持管理および大規模改修による予防保全

摘要

本年で開業55年を経過する東海道新幹線の土木構造物は,入念な検査•補修の積み重ねにより十分な健全性を保ち続けている.一方,短期間で全線の建設工事を行った経緯から,経年劣化が短期間に集中して発生することが懸念されたため,将来のいずれかの時点において,大規模な改修が必要であった.このため,JR東海では,変状の発生を抑止する「予防保全」を目的とした大規模改修工事を2013年度より実施している.本稿では,東海道新幹線における土木構造物の維持管理および大規模改修工事の実施状況を報告する.