日本塗装技術協会 平成26年度第1回講演会 エネルギー削減へ導く塗装技術と周辺動向

摘要

日本塗装技術協会は6月27日,東京都品川区南品川•日本ペイント東京事務所で日本化学会等26機開協賛のもと表記を開催した.タイにおける省エネ塗料の実証事業(日本塗料工業会/渡辺健児氏);H24年度経産省受託事業•貿易投資円滑化支援事業で実施.背景は高日射反射率塗料が比較的安価な省ェネ手段として国内で拡大,タイは年間を通じ日射が強く有効,現地塗料業界の発展に寄与し東南アジアでの普及拡大.目的は省エネ塗料の熱関連データの定量的測定と省エネ寄与の把握.高日射反射率塗料,遮熱塗料,高放射塗料,断熱塗料等を用い,屋根•室内等の温度上昇抑制,屋根からの侵入熱ェネルギー低減,小型試験体で検証,空調エネルギー低減を検討.プレハブ試験棟では日中最高温度上昇抑制は屋根表面6～10℃,裏面4～7℃,天井内2～7℃,天井表面2～4℃.天井面通過熱流量は2～15％程度抑制,エアコン消費電力は3～6%低減し設定温度を１℃下げると消費電力は最大10%程度削減.課題は試験棟の流入外気状況の把握,各種センサー類の保全,電圧安定化と停電時システム復帰の迅速化,屋根の平板•折板等形状,汚れ•天井の影響など.H25年度省ェネ塗料実証事業では通年の気象データを得て熱流の有効性を再確認し,エアコンは25～9.7%削減可能.