世界各国の水道官民連携の状況: 自国内の官民連携促進なくして海外展開はありえない

摘要

2011年10月31日，世界人口は70億人に達した。しかしながら世界では11億人の人が安全な飲料水へのアクセスを持たず，26億人が満足な下水処理サービスを得られない状況での生活を強いられている。世界人口は2025年には80億人と予測され，その時点では18億人が水不足に直面するとも言われている。21世紀の世界は人口の爆発的な増加，都市への人口集中，大気や水などの深刻の環境汚染など数多くの課題に直面している。加えて1860年代から本格的な大量石油精製を始め，産業構造を変えてきた人類は200数十年でこの貴重な天然資源を枯渇させてしまう可能性が高い。シエールガスなどの新たな天然資源の開発も進んでいるが，地球由来の化石燃料の利用は今後も地球環境汚染を悪化させる要因となることば間違いない。水と空気の環境問題は21世紀最大の課題である。