人検知制御技術を用いた床吹出しパーソナル空調「T-Personal Air Ⅲ」

摘要

昨今、ZEB指向建築への気運が高まる中、その実現のために空調エネルギーの更なる削減が不可欠となってきている。その合理的手法として、タスク·アンビエント思想に基づき、エネルギー効率と快適性を両立するシステムが数多く考案されている。今回はそのひとつの事例として、2014年5月に竣工し「都市型ZEB」の実現·普及に向け実証を進めている「ZEB実証棟」に導入した空調システムを紹介する。本システムは、エネルギー効率を追求したアンビエント空調「T-Radiant Slab」ときめ細やかなパーソナル制御により快適性を追求したタスク空調「T-Personal Air Ⅲ」の組み合わせにより構成される(第1図、写真1)。本稿では、システム概要とパーソナル空調を中心とした実証結果を報告する。