国道23号木曽川大橋の斜材の破断

摘要

現在，中部地整の防災ドク夕ーを務め，多くの損傷事例 を見てきているが，今回の事例を通じて感じたことを記し ておきたい． 国道23号は過積載トラックを含む大型車が多い幹線道路 で，これまで，疲労損傷事例もいくつか発生していること から，維持・管理には特別に注意していた路線である．そ の路線で木曽川大橋，揖斐長良大橋といった主要構造物が 深刻な損傷を受け，交通規制を余儀なくされたことは，い くつかの重要な課題を提起していると考えられる．例えば， コンクリートに接する斜材の過度の腐食はすでに1999年に 生じており，歩道部の対策が実施された．同様な部位にっ いては遅かれ早かれ補修・補強が必要となる可能性があっ たのに，それから約8年間手をつけられなかった点である （予防保全の徹底）．