炭素繊維シート床版格子貼り工法: 床版内の水の滞水を防ぎ施工後も経過観察が可能な炭素繊維シート補強工法

摘要

高度経済成長期に建設された社会資本ストックが建設から40～50年経過し，更新時期を迎えつつある.中でも床版は輪荷重を直接支持している部位であり.交通荷重の増加，大型化による損傷が多く認められる部位である.しかしながら.都市部を走る都市高速道路等は交通規制を行うことが難しく，大掛かりな床版打換えが行えないことから.補修補強による構造物の延命化が求められている.炭素繊維シートによる補強工法は軽量で大型の重機を必要とせず，エポキシ樹脂により炭素繊維シートを含浸接着するだけで補強が行えるため，多くの床版補強に採用されてきた.