「生麦ジャンクション連結路基礎の設計•施ェ」を読んで

摘要

ジャンクションはー般区間と比べ基礎が過密となり，地中構造物や埋設物においても基礎をかわすように存在する.そういった施工環境下における基礎新設は，近接構造物を考慮した設計，施工が求められる.そうした施工環境の中で，今回のようにFEMによる洞道への影響検証，掘削土留め時の止水薬注，TBH杭施工時の構内水位の管理等，あらゆる弊害に対して様々な策を講じて完成に至ったことは非常に大きな成果である.特に，重要なライフラインを担う高圧ガス管を防護しながらの作業は，綿密な施工計画と誘導員の配置が非常に重要となる.また，既設構造物の利用の検討では，後ー歩ではあったが，高度成長期に造り上げられた構造物の老朽化という問題に直面している我々にとつて取り組まなければならない大きな課題である.こうした既設構造物の再利用に対して試行錯誤を重ねることは，この時代ゆえの重要な役割であり，先駆けとなることに期待したい.