脳疾患を有する者の自動車運転状況と交通事故状況: 国立身体障害者リハビリテーションセンター自動車訓練終了者について

摘要

脳疾患を有する者の運転継続状況に特に影響した検査は，水平方向の視野と実車評価であることがわかった．自動車運転の可否は，これらの評価結果に基づいて指導を行う必要があると思われた．また，交通事故状況に特に影響した検査は，静的場面で行った検査機器などであることがわかった．脳疾患を有する者の運転能力を適正に評価するためには，これらの検査を組み合わせて総合的に判断する必要があると思われた．今後も症例を蓄積し，評価方法などについてさらに確実にしていく必要がある．なお，本文は国際交通安全学会誌に投稿し，掲載された論文を要約したものである．