自動運転をめぐる法規制と法的責任の変容

摘要

ついに自動運転の実用化に向けた法改正が実現し，いよいよ本格的に自動運転車両の市場投入が始まる.2020年4月に自動運転を一部許容する道路交通法および道路運送車両法の改正法が施行され，11月にはホンダの自動運転システム[Traffic Jam Pilot]を登載した車両につき，レべル3の型式指定が認められた.本稿では，これまでの法整備の過程を振り返り.今後の法的課題と未来予測を提示したい.合わせて，人工知能(AI)の役割増大と責任の帰属について若干の試論を紹介する.