天井の耐震対策平成23年度建築基準整備促進事業における検討について

摘要

本稿では，東日本大震災による天井脱落被害を踏まえて，平成23年度建築基準整備促進事業（番号41）として実施された「地震被害を踏まえた非構造部材の基準の整備に資する検討」の概要を紹介する。事業主体である一般社団法人建築性能基準推進協会は，「地震による天井脱落対策に関する検討委員会」（委員長：坂本功東京大学名誉教授）およびWGを設置し，検討を実施した。筆者らは事業主体との共同研究（一部は技術指導）として，またはWG主査等として本検討に参画した。検討内容は，地震による天井の脱落被害，天井の耐震対策の検討，天井の耐震的な仕様の検討，吊り天井の耐震性に関する計算方法の検討であり，以下，それぞれについて概要を示す。