RC造校舎と木鋼ハイブリッドによる体育館屋根の構造計画

摘要

本計画の主要棟は，校舎棟，体育館棟の2棟であり,両棟はエキスパンションジョイントで接続されている。建築計画では，周囲に自然が残る地域の中で，学校の中に都市的で大小さまざまな空間をつくり出し,児童の旺盛な好奇心と活発なコミュニケーションを促す場の創出を基本コンセプトとしている。特徴ある形状と空間を形成し，かつ，遮音性能などの要求性能を満足する合理的な構造としてRC造を選択した。基本設計段階で行われた児童，先生，保護者を交えたワークショップでは，東日本大震災の直後という理由も考えられるが，木造に比べRC造に安心感を覚えるとの児童からの回答が寄せられた。ただし，温もりのある表現のために意匠的な木材の仕上げは随所に取り入れられており，また，体育館棟の屋根の架構では，木材と鉄骨のハイブリッド材が採用されている。