RC造高層住宅用地震対策構法「TASS-Flex FRAME」

摘要

2015年末に国土交通省が「超高層建築物等における南海トラフ沿いの巨大地震による長周期地震動対策案」を公開し,東北地方太平洋沖地震を上まわる地震動の発生を想定した.このような巨大地震では長周期•長時間の揺れが継続するため,居住者に多大な恐怖感を与えるだけではなく,柱や梁に有害なひび割れが生じるなど,建物の安全性を大きく損なうおそれがある.一般的な地震対策技術には,建物基礎部や中間階に積層ゴムなどを用いて揺れを受け流す免震構造や,建物内部にダンバーを設置レ揺れを小さく抑える制振構造がある.しかし,高層住宅では建物形状や敷地の制約により免震構造の採用が困難な齢や,ダンパー設置スぺースが少ないため効果的な制振構造を構築できないなどのがあった.