既存建築物の非構造部材の耐震診断指針の概要既存建築物の非構造部材の耐震診断指針の適用例

摘要

「既存建築物の非構造部材の耐震診断指針•同解説」（以下，指針）が曰本建築防災協会/国土交通大臣指定耐震改修支援センターより発行された。指針の非構造部材の診断方法には，簡易に行える1次診断法と詳細を確認する2次診断法がある。前者は過去の地震被害調査の知見に基づく評価であり，診断対象建築物の構造種別•構造形式，使用されている非構造部材の構法が判別できれば，耐震性の判定が行える。一方，後者は非構造部材が受ける強制変形と，それに対する追従性能（または，非構造部材が受ける慣性力とそれに対する緊結強度）を比較して，耐震性を判定する手法となっている。