eggg Cafeの架構

摘要

eggg Cafeの2棟の平面形は，共に矩形で細長く， 張間方向のスパン（2.4mまたは，3.6m)に対レ，桁行方向の辺長が長い（23.66mまたは，25.48m)。この2棟に各々，5寸勾配の切妻屋根が架かる。必然的に，一定のグリツド間隔で同一勾配の小屋組と柱から成る軸組が桁行方向に連続した，モノクロームな架構体がこの空間を形づくつている。敷地の奥側のレストランが入る棟（以下，レストラン棟）は，厨房などを除き，4mの天井高さの気積と深い奥行をもつ一室空間である。中庭に面して大開口が連続し，屋根の一部に，外部の光を室内に落とすための越屋根が載る。敷地前面の歩道に接して建つ， 店舗などの入る棟（以下，ショップ棟）は，天井高さがレストラン棟の約半分の2.2m，張間スパンが2/3の 2.4mで，ひとまわり小さな空間として計画された。長屋門の形式に忠実に，建物中央部の約8間弱（約 14m)の立面は，桁梁のすぐ下まで開口部，その中央の約7mは透明なガラス窓，その両脇は，中庭へと続く，路地に似た通り抜けの出入口である。