東洋のガラパゴス、奄美大島の建築事情

摘要

私は現在、東洋のガラパゴスと言われている自然豊かな奄美大島を拠点にして建築設計をしている。奄美固有の動植物に溢れ、常緑種の山々と透き通ったエメラルドグリーンの海を身近に感じながら生活していることに改めて感謝しながら、今この原稿を書いている。奄美大島は、鹿児島本土と沖縄本島のちょうど真h中に位置し、日本の有人離島の中で沖縄本島、佐渡島に次いで3番目に大きく、人口は6万人弱の島である。言語は琉球語の影響も受けて似通った島弁も多いが、文化は独自の進化を遂げてきた。主な産業は、観光、サトウキビなどの農業、黒糖焼酎製造である。かっては世界三大織物のーつである大島紬も盛hであった。亜熱帯気候で植生のほとhどが常緑種なため、紅葉のような季節を感じることはできないが、杉や槍がないことから花粉症がほとhどなレ、。気候は、沖縄とほぼ同じで台風、高温多湿、スコール、塩害、非常に強い西日、と過酷な環境であるが、近年の異常気象で真夏の最高気温は、コンクリートジャングルの都会に比べると比較的低く住みやすい環境である。