放射線遮蔽性能を有する超重泥水を用いた固化処理土のフロー値と一軸圧縮強さ

摘要

東京電力福島第一原子力発電所の廃炉事業において，核燃料などが融解して固まった燃料デブリの取り出しを安全に遂行することは重要な課題である．燃料デブリ取り出しでは，高い線量の放射線を遮蔽し，作業環境の安全を確保することが求められる．また，原子炉格納容器内での解体作業において，解体用機械を設置し，作業スペースを確保できる基礎材料は有効であると考えられる．既往の研究から高比重，高含水により，ガンマ線および中性子線の高い遮蔽性能を有する充填型放射線遮蔽材料である超重泥水の利用が検討されている．本研究では，基礎材料としての利用を想定して超重泥水を用いたセメント固化処理土（固化重泥水）を作製した．図1 は固化重泥水の利用イメージである．今回の研究では，固化重泥水の基礎データの収集を目的としてシリンダーフロー試験，一軸圧縮試験を実施した．