地下の立体的利用による都市生活基盤の整備（その２）:『快適性』と『防災・減災機能』とを備えた地下空間利用

摘要

前報1)で地下空間に求められる機能と平常時・災害時の利用方法について調査を行った．本報ではこれらの結果をもとに，『快適性』と『防災・減災機能』とを備えた都市部の地下空間利用のあり方について，地下施設が備えるべき項目として，①空間が維持されることを前提条件とした安全・安心，②災害発生時，平常時，遷移期間において時間的に推移する利便性・快適性の二つについて評価を行った．これらの評価をもとに，地下空間を利用した現状の地域モデルを想定し，将来に向けた課題を抽出した．さらに，この地域モデルに今後地下施設に求められる安全・安心機能と快適性を付加した都市イメージを作成し，今後の地下空間のあり方について提案を行った．