ロジウム/パラジウム複合触媒による、炭素求核部位を有する芳香族ハライド類のアルデヒド代替カルボニル化反応

摘要

今回、ロジウムおよびパラジウムから成る複合触媒を用いた、分子内に炭素求核部位を有するブロモベンゼン類の、アルデヒドをカルボニル源とした移動カルボニル化反応を見出した。触媒量の[RhCl(cod)]2/2dppp およびPd(dppp)2 を同時に用い、マロン酸エステル部位を有するブロモベンゼン1 を2-ナフトアルデヒドと反応させたところ移動カルボニル化が進行し、収率84%でインダノン誘導体2 を与えた(Scheme 1)。本触媒反応では、ロジウム、パラジウムがそれぞれ、アルデヒドの脱カルボニル化過程、そのカルボニルの1 への導入過程を触媒していることが明らかとなった。