幼稚園?保育所の運動会練習時における音環境調査

摘要

幼稚園?保育所の運動会練習時における音環境を調査するため、運動会練習期間における一日の中で発生している音環境の測定、及び対象施設の近隣住民に対するアンケート調査を実施した。音の種類毎の等価騒音レベルは、和太鼓、マーチングバンド、ホイッスル、音楽再生音の順に高い結果となった。また、時間割合については、音楽再生音が最も高く、続いて遊び、マイクを通した声という順になった。対象施設から発生している音を近隣の住民がどのようにとらえているかを知るために、アンケート調査を実施した。好ましい音に対する回答は、「幼児の声」が最も多く、続いて「楽器の音」、「音楽」であった。一方で、不快な音は、「特にない」が最も多かったが、続いて、「送迎の車の音」、「保育士の声」となり、大人に起因した音に対して不快に感じていることが明らかになった。今後の展望としては、年間の活動を通して運動会練習の特異性を明らかにするための調査と、アンケート調査対象をA,B 園の近隣住民からより範囲を広げ、近隣に幼稚園や保育所がない人の音のとらえ方について検証を行う予定でいる。また、幼稚園?保育所を運営している教諭、保育士などに対して、音環境という観点から大切にしていることや、幼児教育という観点から重要だと考えていることなどについてヒアリングを行う予定でいる。