(99-0016)強圧延によりヘテロナノ構造を付与した二相ステンレス鋼の疲労特性山﨑 恭和豊橋技科大

摘要

強加工による組織微細化は金属材料の力学特性を向上させる手段の一つである。低積層欠陥エネルギーのステンレス鋼に92%冷間強圧延を施すことで，引張強度·延性向上することが報告されている1）。そのオーステナイト粒をTD 面からミクロ組織観察すると，圧延によるナノ層状組織中に内部に双晶粒界が数多く見られるヘテロナノ構造が見られた2）。時効処理を加えた材料の引張試験では，最高2.6GPa の引張強度（TD 方向）が得られている。本研究では，90%強冷間圧延によりヘテロナノ構造を付与したα相分率の異なる二相ステンレス鋼の疲労試験を行った。