REBCO線材の剥離強度信頼性評価（2）－疲労特性評価

摘要

信頼性の高い超電導線材を開発するためには，線材の疲労挙動を把握することは重要である．REBCO線材は銅酸化物セラミックスにより構成されているため，セラミックス的観点から疲労現象について調査する必要がある．一般的に，セラミックスには金属の応力腐食割れに相当する疲労現象が存在するとされているが［1］，REBCOの疲労に関する研究は少なく，疲労挙動については十分明らかになっていない．そこで本研究ではREBCO線材の疲労挙動を把握することを目的とし，テープ面垂直方向に対する一定荷重試験（静疲労試験）および，一定負荷速度試験（動疲労試験）を実施し，室温におけるREBCO線材の疲労係数を見積った．