統計的方法と非定常流体解析による方法を組み合わせた流入変動風の生成

摘要

本研究では，「統計的方法」と「非定常流体解析による方法」を組み合わせた乱流境界層の流入変動風の生成法「主流乱れと境界層の混合モデル」を提案する．任意の統計的性質を有した主流乱れは「統計的方法」により生成される．また，壁近傍の境界層内の流れは壁面の乱流渦構造の再現も含めて「非定常流体解析による方法」によって流れ場が計算される．主流乱れと境界層の強制的な混合を行い，主流乱れに設定した乱れの統計的性質を境界層内へ拡散させることにより，種々の乱れの特性を有した乱流境界層の生成が数値的に模擬出来ることが期待される．本報告では，「主流乱れと境界層の混合モデル」の研究の第一段階として，計算モデルおよび計算例を示し，本モデルの適用可能性について検討する．