水溶性加工液代謝システムに関する研究（第6報）－酵素－活性炭法により処理した水溶性加工液の多重リサイクルの可能性

摘要

環境問題に対する意識が高まる中，加工液に起因する環境問題をクリアすることなしに，次世代の革新的加工技術·工作機械を実現することは不可能となりつつある.筆者らは，工作機械に投入した水溶性加工液中の油剤成分だけを定期的に分離除去し，体積の大半を占める水分は工程内で循環利用する「水溶性加工液代謝システム」の開発を進めている．本報では，筆者らが開発した「酵素―活性炭法」により水溶性加工液から回収した水分を希釈液とした研削液の多重リサイクル可能性を，SUS304 材の研磨加工試験を通して評価した．