乗用車における車載太陽電池システムの実現可能性に関する研究: 走行条件による車両エネルギーバランスに及ぼす影響

摘要

太陽電池システムを搭載しその発電電力で走行する太陽電池システム搭載自動車(以下PV搭載車)は，化石燃料への依存と自然環境への影響を大幅に削減する可能性をもつことから，自動車の究極コンセプトのひとつと考えられる．環境·エネルギーの視点に加え，ユーザーにとっても電気自動車(以下EV)の一充電走行距離の延長やプラグイン充電の回数減少など利便性が向上する．また住宅の電力系統との接続による再生可能電力の活用，災害時などの非常用電源，さらに送電インフラが十分でない地域での動く電力インフラとしての活用が期待される．