2020 年電力需要分析手法の再検討: COVID-19 の社会活動影響を考慮するための分析課題

摘要

2020 年はCOVID-19 が世界的に大流行し、感染予防のための都市封鎖や外出・移動規制により、社会活動が著しく変化した。これに対し、対策評価や社会影響などを分析するための迅速なデータ解析と影響評価の必要性が高まり、社会活動影響については人流動データとその分析情報などが公開されている。エネルギー分野においても社会活動の変化に伴い需要変化が生じていることから、即時データを分析し、影響評価することが求められる。本稿では、直近のデータを用いた電力需要の分析手法を再検討し、2020 年の電力需要の変化ならびに社会活動データと連結するための分析課題を検討する。分析手法には、気温と電力需要データを用いた回帰分析を用いた。