ロバスト最適化に基づく再エネ遮断を考慮した発電機の起動停止計画

摘要

本稿ではロバスト最適化に基づき，PV 出力の予測誤差が生じた場合においても，PV の遮断を考慮して適切な起動停止計画を策定する方法を開発した。提案手法を適用することにより，発電計画とPV の遮断計画を同時に最適化することができる。また，PV および需要の不確実性を考慮して，運用当日において実行可能な発電計画を策定可能である。得られた解は最悪ケースつまり予測の誤差による需給ひっ迫時に最良解を得ることができる。反面，一般に需給ひっ迫は常時発生するものではなく，場面によってはロバスト最適化による運用はコスト増につながるケースもあり得る。今後は様々なケースのシミュレーションを通じて提案手法を評価し，提案手法が有効となる不確実性の大きさや需要・発電機の規模を検討する。また，送電線の有効電力潮流に関する制約条件を追加した問題への拡張を行う予定である。