YUIMAにおけるリード·ラグ解析の最近の展開

摘要

複数の時系列データ間のリード·ラグ関係（先行遅行関係）の分析は，多くの分野において重要な卜ピックである.時系列データが非等間隔·非同期観測されている場合,観測時刻のモデル化と時系列の観測値自体のモデル化を分離して考えるために，データを連続時間確率過程の離散観測としてモデル化すると都合がよい.このような設定の下では，特に非定常なケースにおいて，離散時間確率過程のフレームヮークでは自然であったリード·ラグ関係のモデル化がしばしば自明でなくなる.近年，そのような状況下でも適切にリード·ラグ関係をモデル化し推定する方法が提案されている.本報告では，それらの方法を概観し，あわせてRパッケージyuimaにおける実装についても説明する.具体的には以下の項目を扱うことを予定している.