超伝導体共振器によるFeSe_(1-x)Te_x薄膜の磁場侵入長組成依存性

摘要

我々はパルスレーザー堆積法により全組成領域の FeSe_(1-x)Te_x薄膜の成膜し、構造相転移が消失する付近で超伝導転移温度（以下ܶୡ)の急激な上昇を観測した[1]。転移温度の急激な変化は、構造相転移の消失前後で超伝導状態が変化している可能性を示唆している。そこで本研究では構造相転移消失前後の超伝導ギャップ構造、超流体密度の変化を調べるために、磁場侵入長測定を行った。薄膜の磁場侵入長を測定するために、伝送線共振器法を用いた[2]。FeSe_(1-x)Te_x薄膜をコプレーナ型共振器へと加工し、その共振周波数から磁場侵入長を測定した。この方法は磁場侵入長の絶対値を求めることができる。また加工には、サンドブラストならびにArイオンミリングの2の方法を用いた。