誘電体バリア放電を用いたノッキング強度の緩和現象

摘要

DBD等の非熱プラズマ放電が形成する化学種は自着火における着火遅れを短縮する効果を有することが知られているが，そのノッキングに対する影響についてはほとhど調べられていなかった．そこで本研究ではRCEMを用い，燃焼室に矩形チャンネルを設置することでノッキングを伴う火炎伝播の可視化を行い，DBDの影響の評価実験を実施した．燃料としてイソオクタンあるいはプロパンの希薄予混合気を燃焼室に充填し，DBDを圧縮前に動作させることでプラズマと相互作用させた予混合気を筒内に拡散させた．その結果，以下の知見を得た１)DBDを印加しない場合にはエンドガスの自着火に伴い強い圧力振動が発生したが，DBDを印加するとむしろその圧力振動の振幅が顕著に低下する現象を見出した．