発条転てつ機の復帰不能及び解錠不能事故撲滅に関する一考察

摘要

長崎工務センターでは、４駅に設置された８台の発条転てつ機の保守を行っている。発条転てつ機は電気転てつ機と異なり、列車又は車両がポイントを背向で通過する場合、トングレールや転てつ機に損傷を与えることなく反位側からトングレールを割出して通過できるもので、通過後はばねの力により自動的に定位に復帰する機能を有している。発条転てつ機の調整や保守は難しく、毎年復帰不能や解錠不能などの保安装置故障が発生しており、原因の究明と最適な保守方法が必要となっている。そこで本稿では、発条転てつ機が復帰不能及び解錠不能に至る原因及び対策について考察を行う。