愛知県半田運河周辺地域の気候変動適応策に関する研究(その2)気流分布の数値計算結果と暑熱環境適応策の提案

摘要

前報に引き続き、本報ではまず、数値計算による気流分布の分析を述べ、次に、その気流分布を踏まえての暑熱環境適応策としての運河空間の提案を述べる。本研究では、愛知県半田市の半田運河周辺及び、M本社建物（12階建）を含む領域を対象とした。図1に対象地域の土地被覆図、図2に各方位から見た鳥観図を示す。南北に半田運河が延びている。（その1)により、この地域は南北の風が多いという結果がある。南西には蔵のまち公園と駐車場がある。周辺地域は、戸建住宅や2、3階建てのアパートなどやオフィスが建ち並ぶ。北西にはM本社建物とMミュージアムとがある。その南を半田運河が分岐し流れ、北には県道が走る。半田運河東側は駐車場と戸建住宅が並ぶ。半田運河周辺には目立って大きな建物はあまりない。