住宅建築において空間の形態が共有空間に与える影響に関する研究: 中国福建省泉州市の雑居住居の伝統住宅を対象として

摘要

日本の東京と中国の大多数の都市では都市の高密度化が進hでおり、高層化の集合住宅は多くの世帯の住まいを担っている。しかし、隣人関係の希薄化が進hでいる事が新たな問題点として蔓延している。それに対して良好な共有空間はコミュニケーションを促進すると考えられる。本研究では、中国福建省泉州市西街の周辺にある伝統住宅に存在する「天井(tian jing)」「埕 (cheng)」という共有空間で発生した溢れ出しの現象の分析を介して、建築の形態と居住者の領域認識の関係性を明確にすることを目的とする。