ずれ止め付きコンクリート充填鋼管杭頭部の終局軸圧縮耐力: その1 数値解析による応力伝達機構の解明

摘要

鋼管杭基礎には鋼管とRC 基礎スラブとの一体性を高めるため，杭頭部にはコンクリートが充填されるが1)，図1に示すように，その範囲は杭頭部のみに限られる。また，鋼管杭には軸力と曲げが作用するものの，コンクリート充填鋼管(CFT)柱と異なり，杭頭部にのみ，コンクリートが充填されているため，充填コンクリートと鋼管の間で応力が伝達されるようにずれ止めと呼ばれるリング状の突起が鋼管の内周に付与されている。ずれ止め形状は既往の押し抜き試験2)をもとに決定されてきたが，ずれ止めを付与した鋼管杭頭部の局部座屈性状に関する研究はみられない。