石綿含有吹付けロックウールの粉塵抑制: 粉塵飛散抑制剤の噴霧条件の違いによる含侵への影響

摘要

以下に本研究で得られた知見を示す。(1) 実作業における条件を基本に、噴霧速度および離隔距離を変化させた場合、本試験条件では、いずれも含浸率が100％にならず、粉塵が発生しない十分な湿潤化を行うことができない。(2) 薬液の種類によって含浸量に差異があり、薬液の粘性が高くなるにしたがい、含浸量は小さくなる。(3) 噴霧速度が遅くなるにしたがい、薬液を試験体に噴霧する単位時間が長くなり、含浸量は増加する。(4) 離隔距離が50 ㎜～150 ㎜の間に関して、距離が遠くなるにしたがい、含浸量が増加し、距離が近い場合は、薬液の噴霧圧の影響を受ける傾向を示した。