復興まちづくりプロセスにおける地域エネルギー需給マネジメント: その2 暖房・給湯機器の保有と気温変化の関係に関する分析

摘要

本研究では著者らが開発を進めている地域ICT システムによる電力消費モニタリングの事例として，暖房，給湯の機器の保有と季節変化に着目した分析結果を紹介した。この結果から，給湯および暖房の保有機器の状況は電力消費全体への影響が大きいことが示された。ただし化石燃料消費削減やCO2排出抑制という観点での評価に結び付けるには，ガス・灯油消費量が把握が同時に必要であり，今後の課題である。また，電気式の給湯を利用する世帯では，深夜から早朝にピークが生じる独特の日変化パターンを形成しており，地域エネルギーマネジメントにおいて需給バランス調整のポテンシャルとなり得るため，今後さらに検討を進める予定である。